子宮の病気は、月経の状態や不正出血などの症状で気づくこともありますが、検診で定期的にチェックすることが大事です。
子宮の入り口付近の頸部に発生するがんが、子宮頸がんです。
性交渉によりHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染することが原因といわれています。30代~40代の人に多く見られ、最近では20代にも増えています。
検診は、子宮頸部の表面の細胞を綿棒などで軽くこすり取る、とても簡単なものです。短時間ですみますし、痛みはほとんどありません。検診を受けたことがない人も、怖がらず気軽に受けてください。
当クリニックは羽生市指定の子宮がん検診施設です。
子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの「定期接種」及び「キャッチアップ接種」では、これまで2価(サーバリックス)と4価(ガーダシル)の2種類のワクチンが対象でしたが、令和5年4月1日の接種から9価のHPVワクチン(シルガード9)が追加されました。今後新たに接種される方は、9価ワクチンとなります。小学校6年生から15歳誕生日前日までは2回、15歳以降は3回の接種となります。
子宮頸がんを予防するためには何よりも、定期的な子宮がん検診の受診が効果的です。
それに合わせてワクチン接種をおこなえば、多くの子宮頸がんは予防できます。
羽生市では対象者に個別通知(無料券の配布)を行っています。
毎月の月経は妊娠するための準備です。
しかし、この月経が原因のトラブルに悩む女性は多くいらっしゃいます。
月経に関する不調を感じたら、お早めに受診してください。
月経不順と一言でいっても、月経期間の長さ、周期の長さ、周期がバラバラで一定しないなど、悩みも原因もさまざまです。
単純に体調不良の影響で周期が乱れる方もいらっしゃいますし、環境の変化で無月経になったり、不順になってしまうなどもよくある症状です。
不調を感じたら、まずはご相談ください。
誰にでも多少の月経痛はありますが、生活に支障があるほどの痛みがある場合を月経困難症とよびます。子宮筋腫や子宮内膜症が原因となっている場合もあります。
症状がつらいときはお一人で悩まず、診療を受けていただきたいと思います。
月経前になると、「イライラする」「気分が沈んでしまう」「からだの具合が悪くなる」などの経験はありませんか?
「月経開始の3~10日前から始まる精神的・身体的症状で、月経開始とともに減退ないし消失するもの」を、月経前症候群(PMS premenstrual syndrome)といいます。
このような症状が日常生活に影響が出るようであれば、治療をおこなったほうがよろしいと思います。
低容量ピルの処方などで症状の軽減が期待できます。
性行為がなくても、外陰部に起きる感染症などの病気があります。中には早期の治療が大切なものも。症状に気づいたら病院に行くことをためらわず、しっかり治療するようにしましょう。
子宮に比べて普段意識されない卵巣・卵管。実は重い月経痛や不正出血の原因となる病気が潜んでいることもございます。痛みや出血などの異常、気になる症状がございましたら、まずはご来院ください。
更年期とは閉経前後の5年くらいの期間をいい、女性ホルモンの減少により、のぼせ・冷え・顔のほてり・肩こり・頭痛・めまい・イライラなどの症状が出やすくなります。
お悩みの症状は人によりさまざまですので、ホルモン補充療法、安定剤の投与など、症状の改善が望まれる検査や治療法を個々に検討してまいります。
「更年期の症状かしら?」と思ったら、まずはご来院ください。
更年期を境として、女性ホルモン分泌は徐々に低下していきます。そこで女性ホルモンを補い、これらの症状の改善を図るのがホルモン補充療法です。
不妊の原因はさまざまで、一つだけの場合と、複数の原因が重なって妊娠しない場合があります。子供が欲しいがなかなか妊娠しないようなら早めに受診することをお勧めします。
不妊症の検査及び治療には、夫の検査及び協力が不可欠です。できれば最初は、ご夫婦揃って診察を受けていただくことをお勧めいたします。
現在不妊治療は、一般不妊症治療と高度生殖医療とに大別されます。一般不妊症治療は、タイミング法や人工授精が該当します。そして高度生殖医療は、体外受精や顕微授精が該当します。これは日本においても世界においても、最高度の不妊症治療法として位置づけられております。
当クリニックは、日本産科婦人科学会の体外受精・顕微授精・凍結解凍胚移植の臨床実施に関する登録施設であり、その実施に当たっては、不妊症治療に造詣の深い医師及び胚培養士が対応いたします。顕微授精では、紡錘体観察可能な顕微鏡を有し、最適な部位及び最適な時期での実施を心掛けております。
当クリニックでは顕微授精に際して、PIEZOシステムを導入しています。卵子にやさしく、受精率の高い方法と定評があります。
何か不明な点、疑問な点があれば、お気軽におたずねください。
現在、避妊の方法はさまざまにあります。
また、避妊薬である「低用量ピル」には子宮に関する病気の低減、ニキビの改善などの副効用が認められています。
ご自身のライフスタイルに合った方法をセレクトしてはいかがでしょうか?
さまざまな避妊法があるなかで、低用量ピルは正しく服用すれば極めて避妊効果が高く、安全性が認められている避妊法のひとつです。
また、「排卵」は子宮にとって負担のかかることです。子宮の病気(子宮内膜症など)はこの排卵をストップさせることで、かなり軽減できるため、治療の方法として低用量ピルが選択されるケースも多くなっています。
緊急避妊薬とは、「避妊できなかった」「避妊に失敗した」などの場合、服薬により対処する避妊法です。
緊急避妊とは、中用量のピルを服用し、排卵を抑えるあるいは受精卵の着床を防ぐようにするものです。
緊急の方法ですので、効果は100%ではありませんが、服用方法をきちんと守れば、高い効果を得ることができます。
避妊目的で子宮内に装着する器具をIUDと呼んでいます。当初はリング状の器具を入れていたために、避妊リングと言われていましたが、現在はより効果的で副作用が少ない形状のものが開発されています。あらためて妊娠を希望される際には、その時点で抜去すればよいことになります。